メールマガジン バックナンバー No.029

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環境・持続可能な社会へのみんなの一歩
                    グリーン・フォワード 
http://www.greenforward.org
No.029  2005/3/15
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《目次》
●01:グリーン・フォワードからのお知らせ
●02:持続可能な社会へのヒント
    - 「環境」と「お金の流れ」
●03:セミナー紹介
●04:オランダ情報
     - オランダのCD

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●01:グリーン・フォワードからのお知らせ

ちょっと先の話ですが、6月の環境月間に、練馬区環境月間行事が開催されます。
当グリーン・フォワードも出展予定です。
今年は欲張って、セミナー形式のものと、環境ゲーム会の2つを出展してみよう
かと考えています(^^)


<グリーン・フォワードのサポーターになって頂けませんか?>
グリーン・フォワードは小さなNPOですが、新しい環境学習教材の開発により、
大きな飛躍を遂げようとしています。

詳しくはwebサイト http://www.greenforward.org/ の会員募集ページ
または、e-mail info@greenforward.org まで

メルマガへの皆様のコメントお待ちしておりますm(__)m

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●02:持続可能な社会へのヒント
     - 「環境」と「お金の流れ」

今回は、「環境」と「お金の流れ」についてご紹介します。
私たちの毎日の生活が「お金」を通じて、環境に対して様々な影響を与えている
ことを意識することは多いでしょう。
例えば、国際青年環境NGOのA SEED JAPANはそれを「買う・働く・貯金する」と
いう簡単なキーワードにまとめています。
ライフスタイルという抽象的なものを、お金という軸で、もう少し具体的にしたもの
と言えるかもしれません。

例えば、「買う」。
誰でもが毎日のように何かを「買って」います。(モノだけでなく、サービスなども
含む)
これをエコにしようというのが「グリーン・コンシューマー」です。
これは大きなテーマですので、また別号でご紹介いたします。
次に例えば「働く」。
エコ就職という言葉がありますが、環境関連企業や職場で働くことだけが、エコ就
職というわけではありません。
自分の身の回りでできることはたくさんあるもの…
とは言いながら、サラリーマン生活の長い筆者としては、これは容易なことでは
ない、一般企業の中では本質的には矛盾を引き起こしかねないものであること
は認識しています。
「買う・働く・貯金する」の中では最もハードルの高い行動であると感じています。

もう一つの「貯金する」。
エコ貯金という言葉もあります。
預貯金が環境と何か関係があるの?環境保護に募金しろってこと?と感じる方も
いらっしゃるかもしれません。
ほんの概要ですが、お金の流れを見てみましょう。
郵便貯金(250兆円)。
私たちの貯金は、財政投融資の資金となり、国内ではダムや原発の開発に使わ
れ、海外ではODAなどに使われます。
ここではこれらが悪いと言っているのではなく、あまりに巨大なお金が、環境破壊
や人権侵害に関連する「開発」に流れているという事実です。
また、都市銀行などへの預金(約512兆円)。
預金の一部は企業への貸付に廻されます。貸付先企業が環境破壊的な事業を
行っているかどうかはここでは触れません。
また、預金の一部は、銀行が日本の短期国債を買うことに使われます(約103兆
円)。
このお金はさらに海外に流れます。
日本政府はアメリカ国債の最大(44%)の購入者です(約80兆円)。
アメリカがイラク戦争で使った軍事費は約16兆円です。
イラク戦争開戦後、日本の米国債購入額は急増しました。
私の預金が、イラクの子どもの胸を貫く弾丸となったのでしょうか?…
日本からの米国債購入無しに、イラク戦争が起こる可能性はありませんでした。
郵貯も国債を買っているので、同じ流れが発生します。

まとめると(イラスト無しで文字だけでは読みにくいですが)
1.私たちの貯金 ⇒ 郵便局 → ダム、原発、ODA、IMF
2.私たちの預金 ⇒ 銀行 → 国債 → 政府 → 米国債 → 米国の歳出

郵貯も銀行もダメなら、どこに預ければいいの?
ろうきん(労働金庫)が一応お薦めかもしれません。非営利組織であり、ほとんど
組合員個人への融資であることが特徴です。(それでもやっぱり国債は購入して
いますが…)
もう一つ、新しいお金の流れが生まれつつあります。
市民の作る非営利バンクです。
実際にはこれは預けるのではなく、出資するかたちとなりますが、集まったお金の
融資先が明確です。
環境やコミュニティなど、理念にあったものだけに融資される独自の貸出基準が
あります。
また、ミニ市場公募債も最近人気が高いものです。
地元自治体が発行する債券ですが、これもお金の使途がはっきりしており、その
目的に共感して購入する住民が増えているようです。

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●03:セミナー紹介

先週号までお伝えした環境税(炭素税)のセミナーが開催されます。

 ☆ JACSESセミナー'05  地球温暖化防止のための環境税
     2005年3月31日(木)18:30〜21:00
   詳細はこちら
   (PDF形式)
  http://www.jacses.org/paco/event/se,omar_kankyouzei_20050331.pdf
   (テキスト形式)
  http://www.eic.or.jp/event/?act=view&serial=6486

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●04:オランダ情報
     - オランダのCD

久しぶりのオランダ情報です(^。^)
銀行ネタが出たので関連情報をお届けします。
これもオランダだけの話ではなく、欧州一般的な話ですが、街角にはよくCD
(キャッシュディスペンサー)が見られます。
日本で通常見られるのはATM(オートマチックテラーマシーン)ですね。
CDは単機能で、現金の引き出ししかできません。
しかも通常、最大250ユーロ(約32,000円)までしか引き出しができません。
街角にあるCDは、日本のようなボックス形式になっておらず、屋外に機械が
むき出しです。(石造りの建物の一部なので安全性は高そう)
雨の日は傘を差しながら現金を引き出したり大変です…

でも非常に大きなメリットが一つあります。
それは、どの銀行のCDでいつお金を下ろしても手数料が掛からない、ということ
です。
私はオランダのアムロ銀行に口座を持っていましたが、これはオランダ国内だけ
の話ではありません。
フランスやドイツ、スペインなどユーロ圏ならばどのCDでも同じです。
土日も無料です。
そこで、一見ローテクに見えるCDにはハイテクが装備されています。
他国のユーザーが使うことを想定して、多言語仕様となっています。
4〜6つの言語に対応しており、液晶画面で選択できます。
うーん、便利。
大陸ユーロ圏には英語が公用語の国は無いのに、英語がメニューに含まれるの
はさすがです。
(アイルランドだけが英語のユーロ国)

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(参考資料)
A SEED JAPAN
http://www.aseed.org/
「買う・働く・貯金する」、「エコ就職」、「エコ貯金」の紹介があります。
地方債協会
http://www.chihousai.or.jp/minimarket/

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環境・持続可能な社会へのみんなの一歩
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No.029  2005/3/15

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