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2005年02月11日

ミレニアム開発目標(MDGs)

05年2/11夜に、A SEED JAPAN主催のセミナー「ミレニアム開発目標(MDGs)は貧困解決のゴールなのか?」に参加してきました。
実は、ASJのMDGチームの活動に参加しようかな?という気持ちがあったので。
懇親会にも参加してきましたが、外部からの参加者は私以外には1人だけでした。
MDGsには非常に興味ありますが、このチームはどうしようかな…

追記:
セミナーの質疑応答の時間に、一人の若者が質問しました。「構造調整プログラムで最も得をしたのは誰か?」と。
(正確にはセリフは違いますが、私はこのような質問であると捉えました)
講師や司会者の回答としては、融資を回収できた銀行、構造調整プログラム(SAP:Structure Adjustment Program)によって途上国市場に参入して儲けた多国籍企業などが得をしたのでは?との回答でした。
意図せぬ質問だったのか、いずれもやや歯切れの悪い回答のように思えました。
私も最初はその質問に面食らいましたが、よく考えると非常にgood questionであることに気付き始めました。
本当にSAPによりトクをしたのは誰なのか?…

2つ思いつきました。
まず一番トクをしたのは、先進国の消費者ではないだろうか?と。
もちろん直接に利益を得たわけではありません。
が、SAPにより開発途上国は、換金作物/商品作物を栽培することを強く奨励されます。
コーヒーやカカオ、バナナなどです。
これが1国だけならそれほど大きな問題とはなりませんが、幾つもの国が一斉に同じような作物を作り始めます。
供給が増え、価格が下がり始めます。
そのような商品作物を作っているのは債務国だけではありません。
元からそれらを特産物としていた国の農業にも打撃を与えます。
競争に負けぬよう、一層の努力をします。そして供給はさらに増え、価格は下がる…
農産物だけではありません。
木材などの林産物、貴金属や鉄鋼などの鉱物、などの一次産品すべてに影響が及びます。
債務国だけでなく、すべての一次産品輸出国を巻き込みながら…
この過剰供給/過剰競争により、先進国の消費者(途上国の富裕層を含む)は本来あるべき価格よりずっと安く手に入れることができるようになりました。
不自然に安い価格がいわば当たり前の状態となりました。
この不自然に安い価格は収奪によって成り立つものです。
犠牲になったのは、途上国の労働者/生活者であり、環境、そして将来世代です。
振り返ってみてどうでしょうか?
今、コーヒーがこの価格で買えるのは、SAPの「おかげ」ではないと言えるでしょうか?
もし今、コーヒーの価格が2倍になったとしたら「損した」感じがするのではないでしょうか?
先進国の消費者がどれだけトクをしたかは金額的に表すことも可能です。
幾つかの一次産品の世界の貿易量とディスカウント金額(収奪価格)を掛けることにより、総額を表すことが可能です。
一人一人の消費者がトクをした金額はわずかかもしれませんが、消費者全体で捉えたとき、その莫大な金額は、最大のトクをしたのは誰かという答えを導き出すでしょう。

さて、もう一人、トクをした人がいるかもしれません。
それは先進国の納税者と預貯金者です。
途上国に対する公的融資が無事返済されるということは、債権国の財政を脅かさずにすんだ、ということです。
同じく、銀行など民間融資が無事返済されるということは、預貯金者の利益が守られた、ということになります。
借金なんだから返してもらって当たり前と言えばそれまでになってしまいますが、もし返済されなければ「大損」してしまうのを、無事SAPが防いでくれた、と言えるのではないでしょうか?
もしデフォルト(債務不履行)が起これば銀行が損することは否定しませんが、それ以上に大きな損(金額的に)をするのは預貯金者全体であり、納税者全体です。
つまり、債権を無事回収できてトクしたのは銀行ではなく、むしろ預貯金者であると言えます。

ここにまた、貧困・開発・債務・環境・消費者・預貯金者・納税者の大きなつながりを読み取ることができました。
この大きな構造、システムを変える努力は世界中で行われています。
が、最も大きなレバレッジとなるのは何でしょうか?
今後、検討を進めていきます…

よっぽどセミナー中に手を上げて発言しようかと思いましたが、質問に対する会場からのコメントは日本では異例なので、ぐっとこらえていました…

投稿者 funatsu : 2005年02月11日 23:43

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